明治大学和泉図書館ギャラリー「旧制明治大学を率いた7人のリーダーたち」で明大図書館の関東大震災での全焼を知る

1月10日、東京都図書館協会主催明治大学和泉図書館見学会に参加し、前後の時間に、入り口すぐのギャラリー(ここは入館手続き不要)で開催中の標記の展示を拝見してきた。

旧制明治大学が、大学令規定に基づき、明治大学が総合大学へと発展した時代を写真や資料でつづるもので、木下友三郎(学長)らが紹介されている。

ご案内下さった職員の方によると、明治大学和泉図書館では年8回程度展示会を行っており、今期のこれは、昨年中央図書館で行われた「旧制明治大学を率いた7人のリーダーたち」と同内容だとのこと。

で、何の気なしに眺めていると、その中に「太田為三郎」の文字が!

太田為三郎は、戦前の図書館員で、東京図書館帝国図書館に勤務し、「和漢図書目録編纂規則」制定や「日本随筆索引」などのツール整備に尽力するとともに、日本図書館協会の会長職や台湾総督府図書館長も務めた人物*1

件の展示資料は「東京商科大学(現一橋大学)図書館長 太田爲三郎宛 寄贈依頼状」(封筒と書状)。「明治大学とどんな関係がッ」とキャプションを見ると、

なるほど。当時太田は東京商科大学館長を勤めていた(1929年まで)。

あちこちに送ったであろう依頼状の中で、一橋大学にはこの資料が残っていた、ということなのだろうか?などと思ってしまうぐらい、まったくもって本質的でない拝見ぶりで、明治大学関係者のみなさんには申し訳ない…

規模は小さいが明治大学図書館・明治大学史資料センターさんによる練られた展示と思った。みなさまには是非企画展示全体をご覧いただきたい。

 

入場料:

無料

図録:

なし(図書館サイトに第48回明治大学中央図書館展示会(2013年5月17日(金)~2013年7月15日(月))での展示リスト[PDF]あり)

鑑賞所要時間:

約25分

*1:「関西文脈の会 第7回勉強会(2011年4月16日)報告 『図書館を育てた人々 日本編I』を読む(5)石山洋「中身の充実に努力:太田為三郎」」http://toshokanshi-w.blogspot.jp/2011/04/blog-post_4078.html